遊びがなんとなくありがたく思えてくる話③~ごっこ遊び「模倣」~

ごっこ遊びは遊びの中でも有名で結構色んなサイトでも紹介されていましたがm今はそこそこ本気で遊びを考えているのでごっこ遊びの新たな可能性に触れることができるかもしれません。

はじめにごっこ遊びは
➀【模倣】模倣が始まる(生後10カ月ごろ)
➁【見立て遊び】何かの物を、自分が表現したいものに見立てる(1歳ごろ)
③【なりきり遊び】人形やフィギュアに自分を投影し、外に自己イメージを投影する(2歳ごろ)
④【ごっこ遊び】投映した自己イメージを他者と共有しようとし、持っていた世界観を変容させる(3歳以降)

の順を経てごっこ遊びとして完成されていきます。

まず模倣って何?っていうことですけど、簡潔に言うと「真似」です。誰でも知ってるわ!って思うかもしれませんがちょっと我慢してお付き合いください。 はじめに広辞苑の記載を紹介します。

〇真似

「まねること。模倣」

〇模倣

「自分でつくりだすのでなく、すでにあるものをまねならうこと。他者と類似あるいは同一の行動をとること。幼児の学習過程、社会的流行、さらには高度の文化活動など、文化的・社会的に重要な意義を持つ。」

模倣の方が学術的で、それを一般的にいうと真似するっていうんだよ、みたいな書き方になっているんですね。ここにはっきりと『幼児の学習過程に重要な意義を持つ』って記されていることがお分かりいただけると思います。

また、コトバンク内、日本大百科全書(ニッポニカ)には

〇模倣と生得性

模倣は古くから生得的な本能の一種として扱われ、たとえば社会心理学者のタルドJ. G. Tardoはこれを社会的行動の発生基盤と考えていた。優越者の行動を模倣することで、劣等者はそれとの強い情緒的結合を求めようとし、流行の現象を発生させる。地域や職業にみられる慣習は、それに従う模倣によって維持される。子が親の、年少者が年長者の行動を模して、文化が伝承され、社会化が促進される。芸術の面でも優れた先人の技法・表現を模倣する行動が創造と並んで重視されることもある。模倣を通じて、モデルと観察者との同一視identificationが説かれる。[小川 隆] 

同ページ内にはその生得性の他、習得性について詳細があります。

https://kotobank.jp/word/%E6%A8%A1%E5%80%A3%28%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6%29-1601069

もう1つ見てみましょう。これはミネルヴァ書房の『教育用語辞典』からの抜粋です。モデリングや模倣としては記載されていませんでしたが。

〇モデリング環境                     ~・・・社会学習理論の用語である。~中略~周りの環境にさまざまに関わりながら生活することによって生活知を学習していったり、他人の姿を観察してその姿(行動、意識、雰囲気)を学習していく。~以下略~

ご覧になっていただいた通りモデリング、模倣性は社会的な習慣を身に着けるために行われる生得的な学習であって、環境によって左右される。そして多くはその周囲にいる大人によって影響を受けるので、幼児期にどのようなモデルを見つけるかは重要ということなんですね。

一点注意が必要なのですが、それは必ずしも保護者がモデルにならないということです。

幼児期の模倣による生活習慣の獲得は重要→身近にいるのは保護者だから一番模倣の対象になるのは保護者→だから保護者の振る舞いが重要=子どもの育ちが悪かったら保護者の育て方が悪い。 

みたいに保護者のみの影響で考えてしまう誤解を防ぐためです。

確かに現代は、幼児期によく接するのは直接的に関わっている保護者ですけど、実際模倣しようとするのは発達上の過程の一つのプロセスであって、しかも幼児は誰を対象にするかを選びません(というか選べない)。したがって誤解を恐れずに言えば「たまたま保護者だった」ということになります。

さらに言えば「しばらくは保護者の真似をすることで生きようとするけれども、それは永続的ではなくどこかでより良いモデルと出会えばそちらにシフトする力がある。」ので、必ずしも保護者の振る舞いがその後の人生におけるすべての振る舞いを規定することはありません。

子どもがいともたやすくキャラクターに扮したり好きな歌を歌い始めるのを見れば一目瞭然ですよね。

こうした模倣性はこの先見立て遊び→なりきり遊び→ごっこ遊びへと変遷をたどるのですけど、これから先は

➀模倣は社会性を獲得するためにある生得的な学習能力

➁なりきりやごっこ遊びも社会性を身に着けるための学習(この辺はよく言われますね)

③創造力や世界を広げるための遊びという話だけでは不十分         

④仮定として模倣からスタートするごっこ遊びは単に夢を広げるためとか創造力を育むための遊びではなく、望ましい社会を構成しようとするための試行錯誤の初期段階である

⑤そのためにはアイデンティティを確立するためのなりきりが重要(社会における自己の役割認識のため)

ということを考えていこうと思います。模倣について語っていたらそれだけで結構なボリュームになってしまった。冗長にならないように気を付けなければならないですね。

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