トークン・エコノミー

 

 

目次

・トークンエコノミーとは何か
・学習においてどのように効果的か
・どのような場面で利用するのが良いか

・トークンエコノミーとは何か
ご褒美を与えることに抵抗を感じる人にとってはトークンエコノミーそのものに抵抗を感じることでしょう。トークンエコノミーはご褒美そのものなので、効果は期待できるもののご褒美がなければ何もやらなくなってしまうのではないか、という懸念があるからです。

トークンエコノミーは元々「仮想通貨」もとい「仮想経済」という意味があります。今流通している貨幣に代え、別の貨幣によって構築された経済を指します。
この仮装通貨を指導方法として利用した場合、トークンエコノミーは貨幣の概念を大幅に超え「ご褒美」という形で現れます。
貨幣に代わる何かを得ることを動機とし、学習のを促したり活動を促したりすることを指します。

学習においてどのように効果的か
トークンエコノミーが学習に対して効果的なのは、学習に対して抵抗感を抱いている場合、あるいは学習の目的が分からない場合です。
最近では発達障害の児童に対して効果的とされていますがそれは彼らの多くが「学習を苦手としている」「じっと学習に取り組むことができない。」「理解までに時間がかかる。」といった背景を顕著に現しているからです。その失われた意欲を取り戻すきっかけの1つとしてトークンエコノミーが有効とされてきており、その対象の中心に彼らがいた、と考えています。
実際Weblio辞典にも以下のような記載があります。

主に、特別支援教育において、障害のある子どもに対して行う療法一つで、子どもがある望ましい行動をした際に、物品などの「ごほうびトークン)」を与えるという方法のこと。これにより、子どもがその望ましい行動をより頻繁に行うようになる心理学効果があるとされている。具体的な例として、子どもがお手伝いをした際などに、シールお菓子などを決められた個数渡すなどの事例挙げることができる。

余談ですが、トークンエコノミーは言い回しこそ新鮮ですが、新しいことは特にありません。
良く思い出してみてください。学校の中で「ご褒美」はあらゆる形で受け取っています。シール、賞状、カード、時には他者が羨むようなご褒美を受け取ることもあるでしょう。
分かりやす所ではシールだと思いますが、いずれこれらもトークンエコノミー法によって意欲を促進してきた、ということができます。
つまり身近なところですでに行われていたことなので特に珍しいことではない、ということですね。

どのような場面で利用するのが良いか
ただしご褒美の設定は慎重に行われなければなりません。
学校では必要最低限のご褒美しか与えることができませんが、家庭では金銭の上限を考えなければいくらでも幅が広がるのがご褒美です。そのため与えるご褒美の種類の基準として
①高くつかない
②継続して行えるご褒美である
③積み重ねが見えるご褒美である
④目的や目標の分かりやすいイメージがある

この点は十分に考えなければなりません。
また、事前の導入として
「勉強めんどくさいよね。」「嫌なことを先にやってしまおうよ。」という言葉がけも、効果的とは言えません。ご褒美はネガティブな作業をこなしたから得られるのではなく、自身の課題克服や自己達成によって得られるものである、という視点は重要です。

一例
宿題を全く行わない児童がいたが、その児童は衝動性が高く集中力がない為落ち着いて学習に取り組むことができない。また、処理能力が十分に成長しておらず、簡単な計算をいくつか行うだけで脳が疲れてしまう。
この状態ですでに宿題は嫌なことであり、マイナスなことにマイナスな声掛けは効果がありません。どうにかして(←ここなのです。)プラスの意欲に転換しなければなりません。
このとき
①「実際にご褒美の断片を示す。」(動画の一部を示すなど)
②わずかなことにご褒美を与えてみる(1回のみ)
③「宿題が終わってたら今日の夜はリラックスできるね。」など、プラスの見通しを伝えてみる

他にも様々な方法が考えられると思いますが、ひとまず実践で効果のあった方法を紹介しました。

先ほど「どうにかして」のところを念押した理由を最後にお伝えしましょう。
この方法は指導者側の(保護者側の)試行錯誤の上に達成されることなので、1回でうまくいくことの方が少ないから、この試行錯誤のうちは忍耐が求められます。その間は責めない、叱らない、急かさない。慌てず取り組んでみてください。

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