なぜ今ユースワーカーか~ユースワーカーの定義を見つめなおす~

ユースワークとはもともとイギリスで誕生した考え方で、その考えは「依存から自立への移行期にある青少年が、将来的に社会で自己の立場を確立したり発言権を得たりすることができるよう居場所をつくり、その成長をサポートすること。」です。

このユースワーカーは大々的に取り上げられてこそいないものの、不登校やひきこもりの支援を中心に活動の場は広がり、ユースワーカーと名乗りはしないがそれに似た形で活動を展開している団体は増加しているように思われます。

日本でももっとユースワーカーの定着を図るべきという声もありますが、私はむしろ日本にはユースワーカーという言葉がなかっただけでそれに似た関りはあったように思います。その代表が塾や家庭教師でしょう。

 塾や家庭教師の本来の目的は学業を中高生に教えることです。しかしその過程で青少年(中高生)は、目の前の学生や若者から少なからず影響を受けます。そしてこうした「影響を与える」こともユースワーカーの目的であり、その影響を与える身近な存在であり得たのが塾講師や家庭教師だった、と考えています。そして当時から青少年の悩みを打ち明けられる若者もいれば、貧困に苦しむ青少年を目の当たりにしてきた若者も多くいたはずです。だから日本にはユースワーカーの土壌はあったと考えているのです。

 近年になり不登校や引きこもりが社会問題化し、現在でもこうした境遇にある青少年をサポートしようという動きがあります。ただ、こうした活動を指してユースワーカーと呼ぶならばそれはとても狭い定義になってしまいます。
むしろこれからのユースワーカーの活動範囲は広く、そして幅広い価値観を持って活動にあたることが重要と考えています。
それは出会う青少年のタイプが多様化してきたことによりますが、その分支援する側にも相応の能力と知識を求められるということを示しています。

もちろん、互いがざっくばらんに語り合えるようなインフォーマルな関係性を排除することはできません。ただ、その時に知識と技術を身に着けていることでさらに支援の輪を広げることができるとしたら、それは双方にとって非常に価値のある時間を共有することにつながると思うのです。

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